バナナで学べる食育の魅力

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バナナで学べる食育の魅力

私は医師ということもあって、キッズ食育は子どもの健康のために取り組んでいると思われることがよくあります。もちろん、キッズ食育に興味を持ったきっかけは「子どものうちに正しい食習慣を身に付けて、健康な大人になって欲しい」という想いからでした。

ですが、キッズ食育では正しい食生活や健康的な食事など、単に食のことだけを伝えるわけではありません。もちろん、食の大切さや楽しさ、栄養バランスやマナーのことも伝えます。でも、それだけではもったいない。私が実践しているキッズ食育では、食を通した学習という部分を大事にしています。食を題材にすると、国語・算数・理科・社会などの興味を簡単に引き出すことができるんですよね。

例えば、お家でバナナを食べる時に「美味しいね、甘いね」と感想を言いながら食べるだけでも、食の楽しさを伝えるという点においては立派な食育です。しかし、ここでさらに「このバナナってどこからきたと思う?」なんて質問を付け加えてみると食育の可能性がより一層広がります。

子ども達はこれまでの経験から「○○県かな?」「どこどこの畑かな?」なんて答えてくれるかもしれません。そして「遠い外国から来ているんだよ」「お船に乗ってくるんだよ」と教えてあげるだけで、子ども達が外国に興味を持つキッカケにもなります。

興味を持ってくれたらこっちのもの。世界地図を見ながら地理の話をするのもよし、バナナの国の人たちはどんな言葉を喋っているのか外国語の話をするのもよし。バナナの実のつき方を想像しながら植物の話にもっていくなんてこともできちゃいます。このように、ちょっとした工夫で様々な学びにつなげることができるのがキッズ食育なんです。

大事なのは、子どものバナナに対する興味からスタートしているということ。いきなり世界地図を広げて外国の話をしたところで、興味をもって聞いてくれる子は少ないでしょう。ですが「バナナはどこから来たんだろうね」のようにバナナを切り口にするだけでも興味を持ってくれるもんなんです。

食べ物って多くの子ども達にとって好きな物、楽しいものなので、そこから始まる学習は楽しんで取り組みやすいんですよね。そんな学習の要素も取り入れながら、食の大切さや料理のやり方を伝える事ができるのがキッズ食育の良さだと思います。

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